巻いている姿
ハクモクレンの蕾が開きかけて、近寄ってみると、花びらがきっちりと螺旋に重なり、きれいにまとまって、すぼまっている姿に、とにかくひきつけられました。軒先のチューリップはゆったりと巻いた葉をほどいていく途中のようです。活動の時期を迎えて、日に日に姿を変えていく植物は、冬の間どれだけの力を蓄えて、見えないところで、そのエネルギーをどれほどまでに働かせていたのだろう。巻いている姿にひかれて、色で表わしてみる。この根本の先は、礎となるとてつもない闇がある。自分自身のことのみならず、他の人々と関わることによって、与えていただいたもの。暮らしている環境等。すべてが作用して、この巻いている姿を生み出している。私の血、肉にしていくのは、たやすいことではない。そして、どれも、外すことの出来ない、かけがえにないもので、生かされている姿。